我が国は高度成長期から成熟社会への移行とともに、医療の重点が小児、成人から高齢者へと変遷してきました。医療技術の進歩が著しい昨今、現在の高齢者社会においての生の意義、尊厳が問われ、晩年の老いに対する医療とはどうあるべきか答えを求め続けているのではないのでしょうか。
病は万人に不意にやってきます。それはいかなる時期、いかなる形で訪れるのか、まったくもって予測不能です。人はこの時、いかなる医師と出会い、いかに病に向きあうのか、この偶然の連鎖が生の流れを決めていきます。
治療後の社会復帰に希望を抱いている方、終末期の居場所を探されている方と様々な方がおられることでしょう。私は患者さまの岐路に思いを沿え、心の通った対話、信頼を原点に医療を展開したいと考えております。
地域医療に浅学ではありますが、周辺地域の方々のご協力、ご指導を仰ぎつつ地域に根差した信頼される病院として治療を推進していく所存です。
当病院が地域の医療機関をはじめ介護施設などの地域連携医療の一助となれば幸いです。